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似非工場長の日記
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プロフィール
HN:
大塚
年齢:
35
HP:
性別:
男性
誕生日:
1989/04/11
職業:
学生
趣味:
ネット、お絵かき
自己紹介:
実際の大塚は眼鏡をかけています
このプロフィールの画像は勝手に持っていかないでね
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目が覚めたとき私何かの研究所のようなところにいた
狭い部屋に大小さまざまな機械と電線か何かのチューブが当たり一面を埋め尽くしていた
その中に3,4・・・・?数名の研究者らしき人たちがいる

私はその空間の中心に位置しているようだった
身体に無数のチューブが私にまとわりついている
その無数のチューブによって私の身体は宙に浮いている
いや吊るされていると言ったほうが正しいかもしれない

私の目の前に居た一人の研究者らしき人が気がついた私に気付いたのか振り向き私に言う
「おめでとう改造は成功だキミはこれから自分の足で歩けるようになる」
そう言ってその研究者は私にまた背中を向けてまた何かのモニターとにらめっこしながら何かを吟味していた

私が歩ける?
本当に?この私の足が?
冗談?
ためしに動かしたことなんかない自分の足に意識を集中してみた

少し動いた正確にはチューブが邪魔であまり動かなかったが確かに少しだけだが動いた
その動作は少しだが私はコレまで感じたことのない何かが湧き上がってくるのを感じた

そのわずかな動作に研究者達が気付いたのかいっせいに全員が振り返る

そこにさっき私に話しかけた研究者が私にこう言う
「早く動き回りたいんだね
まってね最終調整まであともう少しだから」

そう言って彼があるスイッチを押すと私にまとわりついていたチューブが全て私から離れた

これまで感じたことのない浮遊感が私を襲う
そして地面が遠く感じる
そのはじめての感覚に私は戸惑いながらだんだん地面が近づいてくる
遂に私の足が地面についたその瞬間

ガシャン!

地面と金属のがあたる音
それが私の足だということに気付いたのはもうすこし後になってからのことである

その地面に私の足の力だけで私を支えていたそれも軽々とそして力強く

研究者が言う
「ゴメンね流石に全てが全てキミの体というわけにはいかなかった許してくれ」

しかしその言葉は届かなかった
今頭の中を支配していたの驚きとうれしさだけだったからである
「このまま立てるかな?」
いつの間にかそんな言葉を私は発していた

「立てるよ、立ってごらん」
別の研究者がそう答えた

私はゆっくりそして確実に立ち上がった
それが私が始めて地面を自力で直立できた瞬間だった

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私の身体が動かない・・・
そう思いながらベッドに横たわる重い自分の身体があった
白い天井白衣に身に纏った人
そうここは病院
私はこの病院で最後の時を迎えようとしていた

先天性の疾患らしいもう立つこともましてや歩くことも出来ない
隣で誰かが泣いている気付く
しかし首が回らない私はただ声を聞くことしか出来なかった
その声はとてもなじみのある声だったそう
私をいつも元気付けてくれたあの人
何も出来ない私に色々教えてくれたあの人
私の前で涙を流さないあの人が泣いている
自分から手をとり笑顔で話しかけることも難しくなった

もう死期は近い

午前0時人が入ってくる
私がその人たちに担架に乗せられて運ばれていく
そこはオペ室

ここで私は生まれ変わる

いや自分が都合よくそう信じているだけなのかもしれない

でも私の心の中はそういう希望で満ちていた
たとえそれが人をやめることになっても私が私じゃなくなっても
継ぎ目を覚ますときには自分の足で大地を踏みしめている
そしてあの人にいつか恩返しをする
それが私とあの人と約束

「大丈夫きっと自分の足で歩けるようになる・・・よな・・・・」

オペ室に入る直前あの人はそう言った
それが私が聞いた記憶の中にある彼の最後の言葉
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